先日こんなニュースが話題になりました。
ある女性芸人さんがダイエット企画に参加。
結果1年間で98キロ⇒48キロを落としてダイエットに大成功したという話題。
1年間で約50キロの減量はすごいですよね。
1か月で4キロ以上落としていった計算になります。
ただそこには苦労や落とし穴もあったようです。
「寝返りでうっただけで骨折」
「トイレに座ったら便座が割れ、割れた箇所に尻の肉が挟まってアイタタタ…」
「腰が悪くなって入院」
「ガラケーで電話してたら顔の汗でガラケーが水没した」
などなど。
上記の記事を詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。
そこで今回はその芸人さんの話題を切り取って、本当に寝返りをうっただけで骨折するのか、腰が悪くなるメカニズムやその真相についてご紹介していきます。
寝返りで骨折って本当?
まず寝返りをしただけで骨折はするのか?という問いに対して、本人の状態にもよりますが、基本的にはYESです。
寝返りの仕方にもよりますが通常、寝返りで骨折はあまり多くはありません。
そもそも寝返りで骨折していたら普段の生活もままならないですよね。
では先ほどの女性芸人さんみたく、どういったときに骨折するのかといったことをみていきたいと思います。
寝返りで骨折した女性芸人さんの例
先ほどの女性芸人さんを例にみてみましょう。
年齢:33歳
体重:97キロ
性別:女性
まず33歳という年齢では、よっぽどでない限り骨折をしやすい年齢とは言いづらいです。
もう少し年齢を重ねればそういったことも十分に考えられます。
そして体重が97キロというのは明らかに多いですよね。
ダイエット企画に選ばれるだけのことはあると思います。
97キロだったら少し頑張れば-2ケタなんてのもそう難しくないですからね。
しかもこの方は、過去にも落差が激しいダイエットをやられていたようなので、ダイエット企画にはうってつけだったのではないでしょうか。
少し話がそれました。
そして97キロの体重を支えるにはそれ相応の筋力が必要になります。
記事の食生活なんかをみても、夜の仕事が多かったせいか、お客さんに薦められるがままに高カロリーのものをお腹いっぱいに食べたり、ストレスでどか食いしたりといった生活で、筋肉よりも脂肪がつく食生活であったことは間違いないでしょう。
そして女性芸人さんが言っているように、この方、もともと骨自体が細い体質でもあったようですね。
おそらく骨折時にレントゲンを撮った際にお医者さんに言われたのではないでしょうか。
そして性別が女性という観点からいうと、先ほどのもともと骨が細いといったものにもつながってくるんですが、男性に比べ女性の方が骨自体、細い傾向にあります。
細ければ当然、骨折しやすいですよね。
そして、骨自体の強度も年齢を重ねるごとに女性の方が弱くなっていきます。
あなたも「骨粗しょう症」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、まさにこれこそがそうで、女性の場合、早ければ40代後半からこの病気なる方もいます。
なぜかというと、女性の方が骨密度(骨の強度)に関係するカルシウムやビタミンD、Kといった栄養素の失われる機会(出産や女性特有の生理(月経)といったもの)が多いのも原因の一つにあります。
骨粗しょう症について詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。
寝返りで骨折しやすい場所って?
寝返りで骨折しやすい場所は、ダントツで肋骨(あばら骨)が多いです。
女性芸人さんも肋骨の骨折でした。
というのも、肋骨はもともと臓器を守る役目があります。
胸から背骨にかけて扇型に何本もつらなって形成されています。
身体の表面からも簡単に触ることができます。
ということは逆に、骨の上に覆われているものがないので、直接肋骨が衝撃をうけて骨折しやすいといった環境にもあります。
寝返りで骨折の骨折ってそもそも?
骨折には2種類あります。
・完全骨折
・不全骨折(部分骨折)
どちらも骨折になります。
よく骨にヒビが入ったなんていうのを耳にしますが、これも骨折です。
なので、寝返りで骨折というのはどちらかというと、不全骨折(ヒビ)が多いのが特徴です。
寝返りで骨折しやすい人のまとめ
・太りすぎ(肥満の方)
・骨粗しょう症
・急激でかつ長期間のダイエット
上記のどれかひとつにでもあてはまる方は、寝返りでも骨折しやすい傾向にあると思います。
まず、太りすぎ(肥満)というのは身体の外側部分に肉が付くので、外からの外力によっての骨折は減ります。
お肉が骨を守るクッションの役目をしてくれます。
地面に卵を落とすと卵は割れますが、スポンジの柔らかい上に落とせば割れませんよね。このスポンジの役割をお肉がしてくれています。
これはメリットと呼んでいいのか分かりませんが、それ以上にデメリットが大きすぎるので。
そして先ほども少し触れましたが、脂肪がつくということは身体に余計なおもりを付けているのと同じ状態になります。
おもりがついているということは、生活しているときには身体に常に負担がかかっているということになります。
それは寝ているときも同じことが言えます。
動かずに寝ている分にはいいですが、じっと寝ているのは血行不良を招き、身体にとってもつらいものです。
そこで身体は自然と寝返りをしようとします。
太りすぎ(肥満)の人はここでさまざまな悪条件が重なり骨折を招きます。
1、スムーズな寝返りが出来ず、寝返り動作時のひねりの力に骨が耐えられない。
2、うつ伏せ時には常に肋骨に普通以上の負担がかかっている。
3、うつ伏せ⇒あお向けになる際の途中の横向きの姿勢で、片方の肋骨に全負担がかかる。
この3つの条件が重なったとき、つまり、
長時間うつ伏せ⇒あお向けに寝返りをした際の横向きでの体制移行時
が骨折を招きやすいということになります。
ダイエットに関しては次の章でお答えしていきたいと思います。
ダイエット中に寝返りで骨折?
ダイエット中は食事制限をする方も多いと思います。
短期間や適度なダイエット(食事制限)といった範囲ではそこまで問題はないかと思いますが、これが長期間にわたって過激なダイエット(先ほどの女性芸人さん)となると話は変わってきます。
長期間にわたるとどうしても栄養が偏り、骨密度にも影響が出てきます。
そしてダイエットが必要でないような方のいき過ぎたダイエットにも注意が必要です。
どちらも栄養が吸収できず失われていくばかりで骨もスカスカになっていきます。
その結果、骨折しやすい身体になってしまいます。
ちなみにカルシウムは身体の中では生成されないので、外から摂取する以外、方法はありません。
一度失われた骨密度を取り戻すのはとても大変なことです。
くれぐれもいき過ぎた、間違ったダイエットには気を付けましょう。
腰の痛みは寝返りが原因かも!
腰の痛みと寝返りって関係あるの?って思われたあなた、実は関連があるんです。
ここでは寝返りで骨折に関連づけて話をしていきます。
寝返りで肋骨の骨折が多いというのは先ほどもお話ししましたが、肋骨の骨折によって腰の痛みを引き起こす場合があります。
骨折なんてしたら腰の痛みどころじゃないでしょ?と思われる方もいると思いますが、実は肋骨に若干ヒビが入った程度では骨折と気付かない場合も多々あります(ただし痛みや症状は若干はあります)。
注:先ほども説明しましたが、ヒビも立派な骨折です。
そして肋骨の下部での骨折だと放散痛を招きます。
放散痛というのは、原因が他にあって、その原因に伴って他の場所に症状(痛み)が出ることを言います。
この肋骨骨折の放散痛を腰の痛みと勘違いして、放置してしまうと比較的長い、しかも場合によっては強い痛みに悩まされるケースもあります。
もし寝起きで腰が痛いなんていう場合は、もしかしたら寝返りによる骨折からくる腰の痛みかもしれないので、少し頭に入れておいてもいいと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、ある女性芸人さんのダイエット企画からひも解いて、いくつかの疑問について考察していきました。
寝返りでも骨折が起きる可能性が十分あるということをお伝えし、ダイエット中には栄養が偏りがちになり骨折のリスクが高まる。
そして、ただの腰の痛みと勘違いしていたら、実は骨折によるものもあるという話をしてきました。
決して寝返りは悪いものではなく、身体にとっては必要なことです。
子供さんはいっぱい寝返りしますよね。
実はあれ、いいことなんです。
こういう危険性もあるんだということを頭の片隅に置きながらよりよい生活を送っていきましょう!
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