花粉症といったら2月~4月、長い人だと5月いっぱいまでといった春を想像される人が多いのではないでしょうか?
中にはもっと長い期間という人もいるかもしれませんね。
そうなんです。実際に花粉は一年中飛び続けているというのが現状で、一年中花粉に悩まされているという人も少なくありません。
私の友人でもそうですが、春の花粉症から夏場はいったんよくなったものの、9月に差し掛かった途端に、鼻がつまり始めたり、目のかゆみが出てきて「花粉かなぁ?」と悩んでいました。
そこで今回は、そんな「秋の花粉症」について触れていこうと思います。
秋花粉症の原因は?
まずはこちらの図をご覧下さい。
注:左のマスから1月、2月~12月となっていきます。
おもに秋から冬にかけて飛ぶ花粉は上記の4種類になります。
「ブタクサ」なんかは最近よく聞くようになりましたかね。
そして意外なのはイネの花粉じゃないでしょうか?
図を見てみるとほぼ一年中飛んでいるということが分かります。
なので一年中で特に夏の始め~秋にかけて花粉症状が出るといった方は、イネ花粉が原因の人が多いのかもしれません。
春の花粉症と秋の花粉症の違いは?
では春の花粉症と秋の花粉症で違いはあるの?ということなんですが、実はいくつか違いがあるんです。
ここではその違いについてお知らせしていきます。
花粉の飛散量の違い
春の花粉と秋の花粉とでは、その飛散量が大きく違います。
先ほどの原因の図をちょっと見直してもらうとわかるんですが、秋に飛ぶ花粉は上記の4つでいいんですが、春に飛ぶ花粉は主に有名なスギ、ヒノキの2種類に分けられ、その飛散量が大きく違います。
ピーク時で春に飛ぶ花粉量を10とすると、秋に飛ぶ花粉量はその10分の1程度になります。
約10倍くらいの差があることになります。
これを聞いてどうでしょうか?
同じ花粉を1吸うのと10吸うのとでは、花粉症の症状やかかり方も違ってきそうじゃないですか?
なのでよくテレビで、花粉が大量に飛ぶCMが春になると流れますが、あながちあれは間違いではないんですね。
春が花粉症のイメージで定着する理由もわかる気がします。
花粉の飛び方が違う
春の花粉と秋の花粉とでは飛び方も違うんです。
というのも、春の花粉は主に「木」からの飛散がメインとなります。
なので、春の花粉の場合は広い範囲に飛散します。
いっぽう秋の花粉は主に「草、花」からの飛散がメインです。
なので、秋の花粉は比較的狭い範囲での飛散になり、外出時に川原や土手といった草花が生えている場所へ行った際に強く症状が出るといった特徴があります。
春と秋の季節的な違い
春は何といっても風が強い日が非常に多いです。
「春一番が吹きました」なんてニュースでもやるくらいですからね。
なので春は、花粉が体内に入る機会も増えますし、家の中にも入ってきやすいです。
いっぽう秋はどうかというと、風が強いかといったらそこまでではないと思います。
それよりかは台風みたいな豪風ですかね。
台風ほどになってしまうと、花粉が体内に入るといった状況ではないので、春と秋とではそういった違いもあるということが分かります。
秋花粉症の症状は?
そしたら今度は秋の花粉症の症状に移っていきたいと思います。
秋の花粉症の症状は「鼻水」「鼻づまり」「くしゃみ」「目のかゆみ」「喉の痛み」といったように春の花粉症と大きくは変わりません。
ただし、「花粉症かな?」と思い始めの初期症状としては圧倒的に「目のかゆみ」それについで「鼻づまり」といった2種類の症状が多いです。
なぜかというと、そこには花粉の飛沫量が関係してきます。
先ほども解説したように、秋の花粉は飛沫量が春に比べて少ないです。
なので、初期症状の出方は肌に触れやすい部分から症状が出やすいです。
呼吸をして鼻の症状がというのももちろんありますが、まずは目から症状の出始めるいった方が多いのが特徴です。
それと目の周りの皮膚は他の場所に比べ、皮膚が薄いので症状も出やすいです。
秋花粉症と秋風邪の見分け方は?
そして秋に多いのが花粉症と症状がよーく似た「秋風邪」になります。
秋は夏の疲れがどっと出やすく、気温もいつの間にかグッと下がるので風邪をひきやすい時期のひとつです。
ではそんなよく似た「秋花粉症」と「秋風邪」の見分け方はどうすればいいのかに触れていきたいと思います。
目のかゆみをチェック
まずは目のかゆみがあるか、ないかをチェックしてみましょう。
秋風邪には目のかゆみはほとんど出ません。
なので、ふとした時に目のかゆみに襲われたなんて時は、秋花粉を疑ってみて下さい。
鼻水の状態をチェック
秋花粉と秋風邪では鼻水の種類が違ってきます。
その違いは何かというと、秋花粉の鼻水は「さらさらー」っといった水に近いような鼻水が出ることが特徴です。
これは身体が体内に入ってきた花粉を外に出そうとして起こる生理現象なので、そういった鼻水になります。
いっぽう秋風邪の場合はどうかというと、体内で風邪のウィルスと闘った結果、不必要なものを体内から体外に排出するので、「ねばねばー」といった状態の鼻水が出てきます。
なので秋花粉と秋風邪の見分け方として、鼻水に注目してみるのも見分けるポイントのひとつになります。
その他の症状をチェック
そして他の症状を比べてみて、秋風邪の場合は風邪特有の熱だとか身体のだるさといった症状が出ます。
身体のだるさに関しては秋花粉でも出ることがありますが、花粉の飛散量からしてそこまで強く出ることは稀ですし、だるさの種類も変わってくると思います。
あとくしゃみに関してもですが、秋花粉の場合は花粉を体外に出そうとするので、くしゃみが続けて出るといった特徴もあります。
そしてある程度するとくしゃみが収まってくるといった場合は、秋花粉によるものということが分かってきます。
明確に判断したい場合は…
明確に自分がどういった状態なのかを調べたい場合は医療機関の受診をおすすめします。
今は血液検査で自分が花粉症なのかそうでないのかや、自分がどの花粉にアレルギー反応を起こすのかといった詳細までわかります。
なので気になる方は一度、医療機関で検査して理解しておくのもいいかと思います。
そして春に花粉症がある方は、秋花粉になる可能性も十分あるので、そういったところで疑ってみるのもいいかと思います。
秋花粉症の対策方法は?
ではあなたがもし秋花粉症だったらどんな対策をしたらいいのか?という点についてお伝えしていきますね。
対策方法は多種多様なので、自分にあったものからやり始めてみるのがいいと思いますよ。
うがい・手洗いはこまめに。鼻うがいは効果大
うがいや手洗いは花粉を落とす手段として必須と言えます。
そして鼻うがい。
鼻うがいは最近流行ってきましたよね。
すっごく効果的なんですが、少しテクニックが必要になります。
中には、やり方は知っているけど痛いから抵抗があるなんて方も多いのでは。
痛みに関しては、生理食塩水を使えば全く痛みなく行うことができます。
なぜかというと生理食塩水は体内の鼻水と同じ性質なので痛みがでません。
これを水でやってしまうと身体が異物が入ってきたと勘違いし痛みが出ます。
やり方は鼻からゆっくり生理食塩水を入れて、息を吐きながらうがいをし、口から出せば完了です。
生理食塩水をお湯で温めて行うとよりやりやすくなり楽に鼻うがいをすることができます。
鼻うがいを実践している人に聞くと、今まで花粉で苦しんでいたのに、朝起きて鼻うがいをしてから外出すれば一日平気というくらい効果的だそうです。
マスクのすすめ
マスクに関しては、ガーゼタイプでないものをおすすめします。
ガーゼタイプのマスクでは上下左右から花粉が侵入してくるため、完全に花粉をシャットアウトすることができません。
なので使用するときは立体的なプリーツが入っていてなおかつ、ワイヤーが入っているものがおすすめです。
そしてつけ方は、とにかくマスクの隙間から花粉が入ってこないように顔に密着させることがポイントになります。
あと花粉メガネをつかって目への花粉の侵入を防ぐのもおすすめです。
自宅では空気清浄機を使ってケア
家の中や車内に花粉を持ち込んでしまった場合には、空気清浄機が役に立ちます。
そしてそれに合わせて加湿器を使うとより効果的です。
加湿することによって花粉を空気中から下に落とすことができるので。
いまは空気清浄機と加湿器が一緒になったタイプも売っていますよね。
あれはこういったことも考慮しての1台2役だと思います。
身体を冷やさないように
なんにでも言えることですが、基本的に身体を冷やしていいことはほとんどありません。
なので秋花粉の場合も肌寒いや、夜寝るときにはきちんと防寒をして身体を冷やさないことが重要になります。
あとは身体を温める飲み物や、温かい食べ物を積極的に摂取していき、体内から身体を温める。
そしてお風呂にゆっくり浸かって体外から身体を温めるといったような対策も効果的です。
体温が1℃上がると免疫力が5~6倍上がるとも言われています。
他にも運動や筋肉をつけるといったことも体温を上げることにつながるのでとても効果的です。
手軽にとれる花粉に効果的な食べ物
・わさび
花粉のアレルゲンタンパクを別の物質に変える為、花粉症の発症を抑える効果があるという。
・バナナ
バナナを8週間食べ続けると、花粉症の「くしゃみ」の症状が緩和されたとの研究発表が公表されている。
・しそ
しそに含まれる「αリノレン酸」や「ルテオリン」には抗アレルギー作用があり花粉症に効果的だという。
・玉ねぎ
玉ねぎにはポリフェノールの一種でもある「ケルセチン」を含んでいて、この成分が花粉症の改善に十分な効果を発揮してくれるという。
・ヨーグルト
花粉症の原因であるige抗体の活動を抑制する効果ありとのこと。
・緑茶
緑茶に含まれる「カテキン」が、アレルギー反応を起こす抗体の血中濃度を下げる効果ありとのこと。
注意点
ここであげた食事に関しては、即効性というよりかは、継続して体質改善を図る目的のものがほとんどなので摂取したからといってすぐに効果を求めるには難しいものがあります。
そして症状を抑えるのに一番の即効性があるものといったら、やはりお薬になると思います。
ただできれば薬に頼らず何とかしたいといったこともよく聞くので、こういった食材を意識してとることにより、少しでも症状が緩和すれば幸いです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は「秋花粉症」についてまとめてみました。
秋花粉症には、イネ、ブタクサといったおもに4種類の花粉が存在し、春と秋とでは花粉症の質が違うという話。
そして症状がよく似ている秋花粉症と秋風邪の見分け方についても触れていきました。
対策にはマスクやメガネといった体内に花粉を入れない対策方法。
もし花粉症になってしまったら、うがい・手洗いは必須で、鼻うがいなんかも効果がありますよとのことでした。
花粉症に効果的な食材としては、わさび、バナナ、ヨーグルトといった即効性はあまり期待できないが、続けていくことによって症状が緩和してくる、ということを意識してとっていくといいのではということ。
なかなか始めからすべてを完璧に行っていくといったことは難しいと思うので、少しづつ実践していって、少しでも秋花粉の症状を緩和させて、快適な秋の季節を楽しめることを願っています。
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